競馬という勝負の世界で夢を追う人々を描いたドラマ、『日曜劇場ザ・ロイヤルファミリー』が話題を集めています。

超難関の試験を突破し、競馬学校に合格した女子高校生に密着しました。どんな騎手を目指しているのでしょうか。

競馬界を目指し、来年春に競馬学校に進学するのが新ひだか町の静内農業高校3年生、山田向日葵さんです。


・山田向日葵さん
「(合格の)結果を見たときはすごくうれしくて、クラスのみんなと一緒に喜びを分かち合いました」

競馬の花形=中央競馬の騎手になるためには、騎手の技術を学ぶJRA競馬学校への入学が必須条件です。

千葉県にある競馬学校の騎手課程の入学試験には、毎年全国から200人ほどが応募しますが、合格できるのは、わずか10人前後。今年もおよそ20倍の高倍率となりました。

先週、合格者9人が発表され、静内農業高校の山田さんが、みごと狭き門を突破しました。


・山田向日葵さん
「今年はもう絶対受かるっていう気持ちで行ったので、早く自分のパフォーマンスを披露したいと思って臨みました」
「(高校の)馬術部で沢山騎乗練習は行ってきたので、馬の扱い方や騎乗はすごく身になったかなと思います」


HBCの『今日ドキッ!』の「学校で聞こう」のコーナーでは、今年4月に受験前の山田さんを取材していました。

15歳で東京の親元を離れ、静内町で寮生活を始めた理由を語ってくれました。


・山田向日葵さん
「武豊ジョッキーの乗り方とかフォームがとても好きで、それに憧れて騎手になりたいと思った。出身の東京だと、常に馬が身近にいないので毎日馬と暮らす生活がしたいと思ったので来ました」
「JRAのジョッキー(騎手)になって、まだ日本人が勝ったことのない、フランスの凱旋門賞で最初に勝つことが目標です」


大きな目標を語ってくれた山田さん。競馬学校に合格した今、その意気込みを改めて聞くと…

・山田向日葵さん
「私は男性にも負けないように日々トレーニングなどを重ねてきたので、男性に負けると思っていないですし、男性と戦っていく中でもさらに這い上がっていく騎手になりたい」
「目標としている武豊騎手とともにレースで乗って、たくさんのG1レースや凱旋門賞で勝利することが夢です」


森田絹子キャスター)
山田さん、合格おめでとうございます。来年春から3年間、競馬学校で学びますが、その学校生活です。


生徒は寮での集団生活で、朝5時起床で馬の世話から始まり、実技や学科がびっちり。外出できるのは休日のみで、スマホを使える時間も決められているそうです。

さらに体重管理が重要です。16歳は46キロ、19歳は49キロなど年齢ごとに体重の上限があり、日々の増減は500g以内時には、自ら夜ご飯を抜く日もあるんです。

堀知啓キャスター)
プロの騎手もレースを公平にするため体重制限がありますね。

森田キャスター)
このほか、視力の低下など身体的理由でやめていく生徒もいるそうです。そのため卒業するのは簡単なことではなく今年春の卒業生は、9人入学したうちの7人だけ。来年春の卒業生は、なんと0人になってしまいました。

堀キャスター)
卒業したら、すぐ騎手になれるの?


森田キャスター)
卒業後は…騎手免許試験を受けて、合格するとようやくプロの騎手になれます。JRA所属の騎手はおよそ150人いますが、そのうち女性騎手は7人だけ。山田さんはその仲間入りを目指します。

山田さんがレースで武豊騎手と戦う姿が楽しみです。