いま、住宅ローンの返済期間に変化が起きています。徐々に人気を集めているのは、返済期間が50年のローンです。

建築資材の高騰などで、右肩上がりが続いている新築戸建ての価格。

北海道の平均価格(土地含む)は、2017年の2738万円から上昇を続け、2025年には3647万円(+909万円)となっています。25期連続で前年同月を上回り、2017年の統計以降、最高額という状況です。(アットホーム調べ)

こうした状況から、住宅ローンを取り扱う金融機関では、返済期間が「50年」という商品が相次いで誕生しています。

札幌市に本店を置く北洋銀行では、2025年4月から新築戸建て向けの住宅ローンの返済期間を最長50年まで拡大しました。(※新築マンション向けは2024年4月から取り扱い)

北洋銀行・ローン統括部 尾崎真理さん

北洋銀行・ローン統括部 尾崎真理さん
「住宅金利の上昇と住宅価格の高騰。これによって住宅市況が少し冷え込んできている動きが見られました。お客様の不安を払拭できれば、住宅ローンが借りやすくなり、住宅取得に意欲がわくのではと考えました。返済期間50年の商品開発は、実は以前から検討している状況でした」

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北洋銀行では、82歳までに完済することが住宅ローンの条件になっていますが、返済期間「50年」を選択した人は、この半年間で全体の約6%と増加傾向にあります。

銀行としても、50年にわたって顧客を取り込めるメリットも大きいと言います。

北洋銀行本店が入るビル

北洋銀行・ローン統括部 尾崎真理さん
「住宅ローンは家計のメイン取引になるひとつです。年齢が若い人層に、住宅ローンを軸とする当行のさまざまなサービスを長く利用していただけるメリットは当然あります」