困難に向き合う子どもたちへ、笑顔を届け続ける日本人男性がいます。
世界を旅しながら活動する、元高校教師のストリートマジシャン。その思いを見つめました。

◆《紛争や貧困にあえぐマチへ「乾いた日々を潤す魔法を…」》

中国とパキスタンを結ぶ『カラコルム・ハイウェイ』。舗装道路としては、世界一の標高を誇る道だ。1人の日本人が、パキスタンに向かうバスに乗っていた。

 加藤竜平さん、29歳。世界各地を巡る、ストリートマジシャンだ。世界各地の路上に立ち、加藤さんは、コインやトランプなどを使ったマジックで、現地の子どもたちを魅了する。

その鮮やかな手さばきを目の当たりにした瞬間、子どもたちの表情は笑顔で溢れる。ストリートマジシャンの加藤さんは、1年の半分を旅先で過ごすという。

 ストリートマジシャン 加藤竜平さん
「マジックは言語の壁を越える。みんなストレスとか全部忘れて、乾いた日々を、わっと潤してくれる、魔法が広がるような時間がいいなと思っている」