■ジェットコースターは嫌い…

これは-F15のコックピット内の映像。非常に狭い空間ですが、視界は広いです。
マッハで飛行し、急旋回、急上昇など厳しいトレーニングをこなします。
最大9G、50キロの人だと9Gは450キロの負荷が体にかかる計算です。
そんな戦闘機に乗る小林さんですが…
・航空自衛隊 第2航空団 小林夏帆さん
「実を言うと、ジェットコースターとか嫌いなんですけど、F15はあんまり怖くない」
1957年、第2航空団は千歳基地で業務を開始しました。
F-15が配備されたのは1983年、改良を重ねながら今も千歳基地の主力戦闘機です。
航空自衛隊にはたくさんの女性隊員がいます。入隊したきっかけを聞いてみました。
・航空自衛隊 第2航空団 小林夏帆さん
「私は千歳基地航空祭を見て、F15のフライトを見て。これに乗ろうと憧れて入りました」
・北部航空施設隊 田中唯月さん
「公務員を目指していて、自衛官にお勧めされて」
航空自衛隊といっても様々な職種があります。

・特別航空輸送隊 古賀朱音さん
「私はもともと地元の金融機関で働いていて(そうなんですか?)それでその時に(2016年)熊本地震にあって車中泊を1か月くらいしていたんですけど、その時全国から自衛隊の物資の支援を受けて。私も全国の人々のためになれる仕事ができたらというのがきっかけ」
古賀さんは要人を運ぶ政府専用機のロードマスターとして活躍しています。
■真冬の河川に飛び込む地獄の訓練
・航空自衛隊 第2航空団 小林夏帆さん
「(大変だったのは)この前千歳川に入った訓練が一番きつかった。恐怖というよりは死ぬかもしれないと」
毎年冬に行われる「水上保命訓練」。40年以上行われていて、すべてのパイロットが参加します。
真冬に救命ボートで救助を待つという想定で、この日の気温は2度です。
この訓練に小林さんは初めて参加します。
「訓練開始!」
男性も女性も容赦なく冷たい水を浴びせられます。
航空自衛隊のOBたちが応援する中、ここで教官が指摘します。
防水の頭巾をかぶるのを小林さん、忘れていたのです。

ヘルメットはボートに入って来た水をかき出す道具となるため、代わりに頭巾をかぶる手順でした。
開始から20分訓練終了、小林さんの耳は真っ赤です。

・航空自衛隊第2航空団 奥村昌弘飛行群司令
「今女性の操縦者がどんどん増えてきている。女性が入ることによって多様性が高まることを考えておりますので、組織の活性化につながってくれればいい」

・航空自衛隊 第2航空団 小林夏帆さん
「生まれ育った故郷をあらためて空から見るとすごい美しくて。その美しい自然とそこにいる人たちを自分たちが守っていかなきゃいけないなと」
北海道出身で初の女性戦闘機パイロット。最後に夢を聞きました。
・航空自衛隊 第2航空団 小林夏帆さん
「部隊で様々な経験を積んで、ブルーインパルスの一員となって皆さんに国民の皆さんに夢と希望を与えられるようなパイロットになりたい」