■養殖のトラウトサーモンはすでに流通

函館市ではキングサーモンのほかに、2021年から「トラウトサーモン」の養殖にも取り組んでいて、こちらはすでに流通もしています。

▽トラウトサーモンの養殖にはイカの加工で出る残渣で作った「イカパウダー」を混ぜた餌が使われています。今回のキングサーモンにも同じ餌を与えていて、身が美味しくなるんだそうです。

■キングサーモン完全養殖への道のり

函館市の担当者は「天然に負けないクオリティを目指す」と意気込んでいます。キングサーモンの養殖は、ここから完全養殖を目指すことになります。

▽今回水揚げされたのは「天然魚」から人工ふ化させていて、2026年度からは「養殖魚」から卵を採取して人工ふ化させます。メスが成熟するのに4年ほどかかる計算で、完全養殖の水揚げは、2030年度ごろになる見通しです。

▽養殖事業に携わる北大大学院の藤本教授によりますと、今後「育てやすさ」や「脂のり」など品種改良を繰り返して、食卓に並ぶのは12年後くらいになるのではないかということです。

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