◇《備蓄米の放出…価格高騰に歯止めはかかるか?》

ナギーブ モスタファ記者
「日本人と言えば、やっぱりお米ですが、消費者にとっては厳しい状況が続いています」

2月14日、『政府備蓄米』の放出が、正式発表されました。

江藤拓 農水大臣
「販売数量は21万トンとします、これは、いわゆる流通が滞っている状況をなんとしても改善したい」

最大で21万トン、お茶碗にして32億杯分が市場に出されます。まずは15万トンが放出され、早ければ、3月下旬にも店頭に『備蓄米』が並ぶということです。

あいちょう釧路 相澤長昇 社長
「5キロで4000円を超えているという、もう異常事態だと思う」

果たして、消費者にとって、手に入りやすい価格まで戻るのでしょうか。

◇《備蓄米の放出後もコメの店頭価格は高止まり?》

北海道釧路市内のスーパーです。14日のコメの店頭販売価格は、5キロで4000円前後。卸業者からの要請もあり、今年1月から300円ほど値上げしました。

「もうすごく高くなっている」

「(価格が)高くても、生きるためにはコメを買うしかない」

去年、猛暑による不作や、インバウンド需要の急増を受け、全国のスーパーからコメが消えました。

この店でも、国産のコメが手に入らず、タイ米やカリフォルニア米を仕入れて、販売したこともありました。『備蓄米』の放出で、今後、店頭価格は下がっていくのでしょうか?

あいちょう釧路 相澤長昇 社長
「正直コメの価格に関して、現状維持かなと思う。3000円半ば前後ぐらいで5キロは(価格が)動いていくのかなと見ています」

釧路と札幌に5店舗を構えるコメの専門店も、いまのコメ相場では、安く販売できないと話します。

こめしん 德山大介 社長
「これまでコメ相場が、ずっと上がり続けている状況だけれど、新米の時期で、大体2万5000円前後(60kg)で取引されていたものが、今はコメ業者間のやり取りでは、5万円弱ぐらいで取引されている状況」

「これまで米店が仕入れている分の価格もあるので、多少その(備蓄米を)安く仕入れた分があるとしても、平均でならすと、そんなに安くなるほどではないのかなと」