そして、この動きは札幌でも…。
高橋伸幸記者
「ホテルの利用客を丁寧に迎えてくれるフロントですが、実はここにも、スタッフが座れるようにイスが用意されているんです」
ホテルビスタ札幌[大通] 北麻里子さん
「特に女性はパンプスを履いているので、足や腰に来るので、苦痛を我慢した状態で、仕事をすることも多々あります」
ホテルビスタでは、従業員の健康を大事にしようと、札幌をはじめ、全国15のホテル全てで、フロントにイスを導入。混雑する時間帯を除き、接客をしていない時は、イスに座れるようにしました。
ホテルビスタ札幌[大通] 北麻里子さん
「疲れが軽減するようになり、その分、お客様によりよいサービスを提供できると思います」
立ち仕事を支える小さなイスが、誰もが働きやすい職場作りに一役買っています。
◇《スタジオ解説》
森田絹子キャスター)
取材した『ホテルビスタ』では、妊娠中の女性スタッフもいて、合間にちょっと座れることが助けになっているそうです。
今回、取材したスーパーやホテルでは、これまでのところ、利用客からのクレームはないとのことです。そして今、さまざまな立ち仕事の現場に、イスが導入され始めています。
①【山形県・警備会社】
・交通誘導の警備員にイスを用意。車が来ないときなどに安全に配慮しながら座る
②【長崎県・諫早市役所】
・ロビーの案内窓口の担当者が、市民の応対がない時に座る
③【沖縄県・にぬふぁ保育園】
・調理場で、野菜を切ったり、洗い物をしたりする人が座って作業
国の労働安全衛生規則では『立ち仕事で座る機会がある場合は、事業者がイスを備える』ことが定められています。企業側が、もっと意識を変えていかなければならない、そんな必要に迫られている時代とも言えそうです。
堀啓知キャスター)
労働力不足が深刻化する中、年齢を重ねた世代も活躍する時代になっているので、従来の考え方をアップデートしていく必要がありますね。
何よりも“座ること”で、結果、元気に働くことができるわけで、そうなれば、仕事そのものの質も向上していくわけですから、どんどん広がっていくことは、誰にとってもプラス効果がありそうです。