北海道外から訪れる客だけでなく、私たち道民も支払うことになるこの税金「宿泊税」を考えます。どう負担が増えて、観光にはどう活かされるのでしょうか。

・鈴木直道 北海道知事
「(宿泊税の)条例案の修正に向け、道議会のご協力をいただきたい」

 10日午後、道議会で鈴木知事は、北海道が再来年4月に導入を目指す「宿泊税」について、理解を求めました。

北海道の宿泊税の仕組みは、道内全域で、宿泊料金に応じて、1人あたり100円、200円、500円の3段階で徴収するもので、年間およそ45億円の税収を見込んでいます。

ただ、宿泊税をめぐっては、後志の倶知安町が、宿泊料金の2%を徴収する「定率制」をすでに導入。

北海道が「段階的な定額制」を導入すると、仕組みが複雑になり、「宿泊事業者にとって過重な事務負担になる」と反発していました。

このため、鈴木知事は、倶知安町については「免税」する方針を表明しました。

・鈴木直道知事
「道宿泊税の相当額を北海道に交付する場合は、道宿泊税を課税しないと最終合意に至った」

倶知安町が、北海道に本来納めるべき金額は、別な方法で徴収するということです。

宿泊税を道内で最も早く導入した倶知安町。スノーシーズンが到来し、外国人観光客でにぎわっています。

・オーストラリア人
「(ニセコは)すばらしくて大好きです!少し道は歩きづらいけど、バスもあるしいいね」
「とても便利で、道案内も十分。人もよくて、アクセスもしやすいです。すばらしい観光地です」

倶知安町では、宿泊税の税収を活用して、観光客への“おもてなし”を充実させてきました。

・岡田純記者
「観光客も多く通るこちらの”ひらふ坂”なんですが、このように雪が降っていても歩道はロードヒーティングで、スキー靴でも滑らず安全に歩くことができるんです。この維持管理にも、宿泊税が使われています」