このようなSNSをきっかけに、事件に発展するケースは北海道内でも多くあります。
2022年、小樽市の女子大学生が旧ツイッターで知り合った男に殺害された事件では、女子大学生が「殺して」と投稿したことがきっかけで2人は知り合い、事件に発展しました。
さらに、今年3月には、江別市の公園で車の中から和歌山市の女子大学生と愛知県豊田市の女子高校生が焼死しているのが発見され、近くで倒れていた寿都町の25歳の女が殺人容疑で逮捕されました。容疑者は「SNSをきっかけに2人と知り合った」と供述しています。
スマホひとつで気軽に見知らぬ人と交流できる便利なツールですが、SNSトラブルは子どもや若者だけではなく成人や高齢者も詐欺などに巻き込まれるケースも増えています。
SNSがきっかけで事件に発展するケースが後を絶たない要因について、インターネット上のトラブルに詳しい須田布美子弁護士は、「SNSは匿名性も高く、画像や動画を簡単に投稿できるので、子どもたちや若年層は気軽にアップしてしまう傾向があるが、一度投稿し、広がると削除することが難しくなり、トラブルに発展することが多い」と指摘しています。

そして、トラブルを防ぐために須田弁護士は「不用な写真や動画は投稿しないこと」を勧めています。
特に他人が写っている写真は極力アップしないことを呼びかけています。自分の顔や服装を投稿するときも細心の注意が必要です。
仮に匿名で投稿しても、写真に写り込んでいる場所や風景、持ち物から個人を特定されて、トラブルに巻き込まれるケースがあるそうです。
SNSはスマートフォンで世界中の見知らぬ人とつながれるのが魅力ですが、悪用を企む人もいることを忘れず、利用には慎重さが求められます。