名古屋の中心部・栄地区の再開発に伴い、少年少女の「居場所」となっていた広場=『ドン横』が6月27日に閉鎖された。
閉鎖前の26日夜に、愛知県警担当の20代記者は『ドン横』に集まった若者たちに話を聞くことに。
「おっさんデスク」の筆者は、記者のニュース企画の放送を手伝うことになった今回、驚きの実態を聞かされることになった。
いつの時代でも“たまり場”は、あちこち存在するが、『ドン横』が犯罪の温床となっていたのは、いただけない。
■ついに閉鎖の瞬間を迎えた「ドン横」 少年少女はこの先…

「名古屋最後の一等地」とも言われていた中区の栄広場は、6月27日の朝、高層ビル建設のため閉鎖された。ビルは、商業施設や高級ホテルなどが入る地下4階、地上41階になる予定。7月1日から工事は本格的にスタートした。
「栄広場」は、休日には音楽イベントなどが開催されるなど、長らく市民に親しまれてきた。名古屋の若者たちの音楽文化の一翼を担ってきた場所とも言える。
取材したこの日のライブ出演者の一人は「なくなるのは寂しいけど、ここで生まれた絆はずっと続きます」としみじみ思いを打ち明けた。

しかしこの「栄広場」は、夜は別の顔があった。 6月上旬に行った記者の取材映像には、広場に座り込んで談笑している若い男女の姿が映っていた。その時の様子を記者はこう振り返る。
記者「20人ほどの若者が同じようなモノトーンの洋服に身を包み、集団でダンスの動画を撮影していました。
若者の間で流行っている動画投稿アプリTikTokに載せると言っていました。動画の撮影が終わると今度は、地べたに座り込んで喫煙に飲酒も。
警察官が現れると集団は散り散りに逃走し、中には、女子トイレに隠れる少女もいました。警察官に補導されると親に連絡されることを知っているため必死の形相でした。
また、驚いたのが、専用のアプリでは互いの位置情報をリアルタイムで共有していたことです。『“繋がっている感”だけで安心する』と少女の一人は話していました。」

この栄広場は、「ドン・キホーテ」栄本店の近くにあることから『ドン横』と呼ばれ、夜な夜な若者が集まるスポットになっていた。
筆者は、長らく名古屋市民として暮らしてきたが、夜の“たまり場”になっていたとはつゆ知らず…。犯罪の温床にもなっているということで記者は熱心に取材を続けた。