前人未踏の八冠を目指す、将棋の藤井聡太七冠。
7月3日は静岡県沼津市で行われた棋聖戦第3局で、佐々木大地七段を下し、タイトル防衛に王手をかけました。
勝負めしに選ばれた「カツハヤシ」、そしてスイーツも注目されています。

タイトル4連覇を目指す藤井七冠に佐々木大地七段が挑戦する棋聖戦五番勝負。
両者1勝1敗のタイで迎えた第3局が3日に静岡県沼津市で行われ、藤井七冠が107手までで勝ちました。
これでシリーズ2勝1敗、タイトル防衛に王手をかけました。

(藤井聡太七冠)
「局面の見方が、わからないことが多かったので、1局を通じて
難しい将棋だった」
そんな正念場で藤井七冠が選んだおやつは「至高のガトーショコラ」。
ストロベリーソース、焼きメレンゲ、地元ブランドの塩=「戸田塩」がアクセントの「アイスクリーム」を添えた特別プレートです。
提供したのは2022年に静岡県三島市にオープンしたガトーショコラ専門店「ALBEDO(アルベド)」です。
口に入れた瞬間、厳選されたチョコレートのなめらかな舌触りと、深い味わいが楽しめるというガトーショコラ。
東京のフレンチレストランで修業を積んだ27歳の新進気鋭のシェフが製作。
(ALBEDO 佐野正汰郎シェフ)
「うれしいです。選んでいただけて。商品の開発や準備に、すごく難儀しまして。終わった時は、すごくホッとしました」

一方、海の幸が美味しいことで知られる沼津の地で「勝負めし」に選んだのは、佐々木七段が「アジフライ定食」だったのに対し、藤井七冠は、意外にも「カツハヤシ」でした。
(千楽北口店 大竹浩司シェフ)
「担当職員から聞いた話だと佐々木七段はすぐに決まったけど、藤井七冠は10分くらいかかった。そんな将棋みたいに何手先までも読む必要があるのかな」
とはいえ、このカツハヤシ、地元老舗洋食店の人気メニューで、タマネギやトマトピューレなどを、ふんだんに使って3日間煮込んだデミグラスソースが特徴。
そして、どど~んと分厚いトンカツがのっています。
(常連客)
「(藤井七冠の選択は)間違いないと思う。ですけど…(店は)混まないでほしい」

沼津が大いに盛り上がった第3局。
愛知から訪れたという藤井七冠ファンもいました。
(藤井七冠のファン)
「棋聖戦を見に来た。愛知県から。ここが一番(対局場に)近い。来てよかった」
次の大一番にむけて、藤井七冠は…。
(藤井聡太七冠)
「ここまでの3局は、どれも難しい将棋だったので。振り返って次局も頑張りたい」
一方、佐々木七段は…。
(佐々木大地七段)
「全体的に手厚く丁寧に指されて、チャンスのない将棋にしてしまった。厳しいカド番だが気持ちを奮い立たせて、フルセットに持ち込めるよう頑張る」
前人未踏の八冠を目指す藤井七冠が「棋聖」4連覇を達成するか。
第4局は7月18日に新潟市で行われます。
その前に、藤井七冠は7月7日には愛知県豊田市で開幕する王位戦七番勝負でも佐々木七段との防衛戦が始まります。