全国で相次ぐ「不適切保育」を防ぐため、名古屋市の保育園では教室に防犯カメラを設置する動きが進んでいます。保育士や保護者はどう受け止めているのでしょうか。

名古屋市北区の認可保育園「こどものまち杉村保育園」。生後6か月から5歳までの園児約60人が通っています。


この保育園ではことしの秋までに、各教室に2台以上、合わせて9台の防犯カメラを設置することを決めました。

設置を決めたワケは、全国で相次ぐ不適切保育の問題です。

(「こどものまち杉村保育園」を運営する小澤清隆さん)
「保護者に信用してもらう。私たちとしても、安心安全な保育はやっていますが、保護者から見えない部分がある。不適切な保育がないですよと言い切れるようにしたい」


ことし2月、三重県桑名市の認定こども園で、保育士が園児に対して約4時間にわたって給食を食べるよう強要し、決まった時間にしかトイレに行かせないなどの不適切な保育が行われていたことが明らかになりました。

また、去年(2022年)12月には静岡県裾野市で、1歳の園児を逆さにして宙づりにするなどの虐待をしたとして、元保育士3人が逮捕されました。

防犯カメラの設置を決めた保育園の責任者は、改めて「保育の見える化」の必要性を感じたといいます。


(こどものまち杉村保育園 小澤清隆さん)
「ニュースを見て、やっぱり不適切保育があると思うと、会社が思っている以上に現場は大変だし、その中でちょっとしたことが起きる可能性はゼロじゃないと思うと早くつけた方がいい」