木造で復元する名古屋城のバリアフリー化に関する結論が、先送りされることになりました。理由は、市民討論会での「差別的な発言」です。

(6月3日に開催された市民討論会での発言)
「生まれながらにして不平等があって、平等なんですよ。だからエレベーターは必要ない!」
6月3日の市民討論会で、参加者が車いすの男性に対して差別的な発言を浴びせました。
名古屋城天守の木造再建計画では、障害者団体がエレベーターの設置などを求めていますが、名古屋市は小型の昇降機を設置する案を示しています。

名古屋市の河村たかし市長は、討論会での差別的な発言に丁寧に対応する必要があるとして、12日午後の会議までに出すとしていた、バリアフリー化についての結論を先送りしました。

(名古屋市 河村たかし市長)
「丁寧にしっかり対応する必要がありますので、バリアフリーに関する事項を議題としない」

名古屋城の再建は当初2020年を完成予定としていましたが、まだ工事が始まっておらず、計画は大幅に遅れています。