記録的な大雨に襲われた東海地方。愛知県豊川市では、多くの車が路上などで動けなくなり立ち往生しました。
特に危険なのは水が溜まった場所に車で突っ込むことです。その危険性を示す、実験映像です。

京都大学防災研究所で2022年に行われた実験です。水没したアンダーパスに車が誤って進入してしまった想定です。

運転席のドアを開けてみようとしてもなかなか開きません。
かなり強い力をドアにかけてなんとかドアを開けることができましたが、開けた瞬間からかなりの勢いで水が流れ込んできました。
車から避難するのも難しい状況です。


後部座席のスライドドアを開けようとしますが。ドアはびくともしません。実際、災害時にこのような状況なら、パニックになってしまのではないでしょうか。


(京都大学防災研究所 川池健司教授 2022年)
「いったんドア全体を外に押し出してからスライドさせる仕組みだが、スライドしてくれるところまで押し出すことが難しくなってしまう。冠水している道路には、『これぐらいなら横切れるだろう』などと思わないで、原則入っていかない」


こちらは、静岡県内の施設で2014年に行われた実験。スロープになったプールに水深およそ60センチまで水を張り、大雨で冠水したアンダーパスを再現しました。

そこにハッチバックの乗用車で、時速40キロほどで突っ込むと、かなりの水しぶきが上がり、あっという間にエンジンが停止してしまいました。そして、ドアは閉まったままなのに、車の中に水が流れ込んできました。


水没したアンダーパスは大変危険です。水位があっという間に上がる場合もあります。「これなら通過できそう…」とは決して思わずに、進入しないことが重要です。