婚姻届を提出するも受理されず 理由は「不適法」

受理されなかった婚姻届


役所に婚姻届を提出したこともありましたが、「不適法」とされました。
法律に適合しない、二人の関係。

(大野利政さん)
「こっちが悪いみたいな受け止めをしてしまい、ちょっとショックだった。『いや、法が追い付いてないんじゃん』みたいな気持ちでした」

二人は、弁護士立ち合いで、自分たちの関係を証明する「公正証書」を作りました。互いを「人生のパートナー」とすること、さらに財産の贈与や手術の同意などにいたるまで、細かく決めました。

公正証書の作成には、4か月と約25万円の費用がかかりましたが、二人の権利を完全に証明する力はなく、そもそも同性婚を認めていない法律を超えられないのが現実です。

(鷹見彰一さん)
「不平等がある状態。それは公正証書ではどうにもできない現状」

このため二人は法律を変えようと、いわゆる「同性婚裁判」に、愛知訴訟の原告として参加することにしたのです。


「同性婚を認めないのは、憲法が定める法の下の平等や婚姻の自由に違反している」と国を訴えたこの訴訟。

札幌・東京・名古屋・大阪・福岡の5カ所で提訴され、今のところ、札幌と東京では憲法違反状態であることが認められ、大阪では敗訴と2勝1敗の状態。

名古屋の裁判の行方は、この運動の流れを大きく左右すると注目されています。