三重県尾鷲市で、伝統の郷土料理「あぶり」作りが最盛期を迎えています。


小さな魚を燻製にした「あぶり」は尾鷲市の漁師町、梶賀町(かじかちょう)に100年以上前から伝わる郷土料理。


冷蔵庫のない時代に鮮度を保つのが難しかった小魚を、漁師が保存食にしたのが始まりです。

地元で20年以上前から、あぶりを作っている浜中倫代さん(81)の作業場では、今があぶりづくりの最盛期。



水揚げされた10センチほどの小サバをおよそ20匹ずつ手際よく串に刺し、桜の木を燃やした煙で、きつね色になるまで2時間ほどいぶせば、燻製の香りと素材のうま味が凝縮した漁師町伝統の味、「あぶり」のできあがりです。


あぶり作りは、小サバが水揚げされる6月いっぱいまで続き、1串400円で販売されます。