暗闇の中で大笑いする…不思議な神事が、名古屋市の熱田神宮で行われました。


暗闇の中、響く笑い声。名古屋市の熱田神宮で約1300年前から行われている「オホホ祭り」です。


正式には「酔笑人(えようど)神事」と呼ばれ、神宮に安置されているという三種の神器のひとつ、「草薙の剣」が、皇居から熱田神宮に戻ってきたときに、当時の神職たちが喜んだことを今に伝える神事です。

4日午後7時前。多くの参拝客が見守る中、16人の神職が神楽殿から出てきて、一列に並びます。

聞こえてきた太鼓の音を合図に足並みをそろえて歩き出し、提灯の光をたよりに明かりがすべて消された神宮内を進みます。

神職たちはひとりひとり、決して見てはならないと伝えられている神面を袖の中に隠し持っていて、それを叩いては「オホ」…

(県内から2回目の見学者)「闇夜で笑っているのって面白い。来年もまた来ようと思っている」

(大阪からたまたま神事に遭遇)「(歩いてきたとき)あの世の存在かと思った。ついていったらワハハと笑っていたのでびっくりした」


「ご神体」である「草薙の剣」にかかわるものであることから、神事は、暗闇の中で行われます。ただ、神面をたたく理由やどんな神面なのかは謎に包まれています。