9日に開票された愛知県議会議員選挙では、2人の子どもをもつ父親が初めて選挙に挑戦しました。その父親は、味噌煮込みうどんの名店の5代目。お客さんから聞いた
地域の課題を解決したいと立候補を決意しました。

「商売人のしんどさも子育てのしんどさも分かっておりますので…」

名古屋市昭和区で、減税日本から愛知県議選挙に立候補した新人の青木裕典(あおき・ひろのり)さん(33)です。
青木さんは名古屋のソウルフード、味噌煮込みうどんの名店「大久手山本屋」の5代目。
父親で4代目の一哉(かずや)さん(58)、弟の晃佑(こうすけ)さん(31)と力を合わせて店を切り盛りしています。


(青木さん)
「うどん店にいると1日200人とか300人とかお客さんに来ていただいてお話をする機会も多くて、このエリアの課題も(話題に)出る。そういった声を届けられる人間になりたい」
とはいえ、何もかもが初めての選挙活動。
(青木さん)
「ボランティアのドライバーって(ビラを)配っていいはずだけど」
選挙管理委員会に何度もルールを確認します。

(街頭演説)
「児童手当とか私も頂いていてありがたいですよ。ただそれでパパとママの子育てが楽になるかというと、そうじゃないんじゃないか」
青木さんは妻の理沙(りさ)さん(31)と、1歳の長男、2歳の長女の4人暮らし。夫婦二人三脚で、育児をしながらの選挙戦です。

そして迎えた、投開票日。
「なんかソワソワする。顔洗う必要ないのに洗っちゃう」
家族や友人らが見守る中、結果を知らせる電話が…


「ああ、そうか、わかりました、ありがとうございます。皆さん、すみません。落選いたしました」

7000票以上獲得するも、およそ1300票及ばず、結果は落選。
愛知県議会議員選挙 開票結果(名古屋・昭和区)
【当選】谷口ともみ(立憲民主)13,364
【当選】成田おさむ(自民)8,348
【落選】青木ひろのり(減税日本)7,065

(敗戦の弁)
「残念ながら落選になっちゃいましたけど、この皆さんの想いと7060人の方が青木に期待頂いたのは僕にとっての自信になる。皆さんありがとうございました」
自宅で結果を見守っていた妻の理沙さんからもメッセージが。

「一番苦労をかけたのは妻。子どもも妻も私のことを応援してくれた。それに対しては感謝しかない」