日本の新たな主力ロケット「H3」の初号機が、きょう(7日)午前に打ち上げられましたが、2段目エンジンの着火が確認されず失敗となりました。この地方の関係者からも落胆の声が…。

7日午前10時37分に鹿児島県の「種子島宇宙センター」から打ち上げられた「H3」ロケット。しかし、2段目エンジンの燃焼が確認されず、ミッション達成の見込みがないとして、指令破壊信号が出されました。

JAXAによりますと「1、2段分離はできたが、2段目エンジンに着火できなかった」としています。午後2時から行われた会見では…。

(JAXA 山川宏理事長)
「地元をはじめ関係するみなさま、多くの国民のみなさまの期待に応えられず、深くお詫び申し上げます」

この「H3」ロケット実は、この地方の「モノづくりの技術」も結集されていて、関係者からは落胆の声も…。

愛知県安城市にある「イセ工業」は「H3」ロケットの部品の一部を製造しています。

(イセ工業 秋庭新吉社長)
「きれいに打ち上がっていったので安心していたが。残念だが本当にビックリした」

この会社は「H3」ロケットの燃料が通る配管を約30種類製造。今後も諦めず、この宇宙事業に挑戦していきたいと話します。

(イセ工業 秋庭新吉社長)
「まずは初号機の打ち上げ成功を、しっかりと応援していきたい。夢のある仕事だと思うし、積極的に我々の得意分野を生かして、もっとロケットの事業に関わっていけたらと思う」

この地方とも深い縁のある「H3」ロケット。今後の立て直しに期待がかかります。