ウクライナから日本へ避難してきた人たちへ様々な支援の輪が広がる中、ロシアによる侵攻が始まる前から東海地方で暮らしていたウクライナ出身者が、平和を祈って名古屋でダンスのパフォーマンスをしました。


4月23日、名古屋市中区の久屋大通公園で開催された「ワールドフード+ふれ愛フェスタ」の会場に並んだのは、ソーセージにパエリア、小籠包など約20か国のグルメの数々。


その会場内のステージで披露されていたのは、ウクライナの民族舞踊を取り入れたダンスでした。


(ウクライナ・ドネツク州出身 マリーナさん:4月17日取材)
「ロシアが攻めてきて、ウクライナの国を壊し文化を壊す。もっと自分たちの文化を広げて応援する」


ロシアの侵攻を受けた自分たちの文化を守りたいと、東海地方に住むウクライナ出身の11人が、踊りを披露することを決めました。


(ウクライナ・ドネツク州出身 マリーナさん)
「ウクライナ人をいっぱい呼んで、最後はステージで立ち上がって終わりたい」


そして迎えた、本番当日。


(日本ウクライナ文化協会 べレジヌィイ・ビタリーさん)
「突然のロシアによる侵攻で我々の生活が一変しました。平和に暮らせるように、早く戦争が終わることを祈ってパフォーマンスしたいと思います」


遠い祖国の平和を祈る、約15分のダンスステージでした。


(観客)
「すごかった、よかった」
「きれいでした。今後も皆さん頑張ってほしい」


(ウクライナ・ドネツク州出身 マリーナさん)
「(名古屋に来た)避難者の人にも元気を与えられたかな。戦争が始まって2か月。でも、いつまで続くか分からない。ウクライナでは毎分、人が亡くなっている。私のお願いだけど、皆さん忘れないでほしい」


会場では募金活動も行われていました。


そんな中、ウクライナから避難してきた人の姿も。


メルニチェンコ・オレナさん(36)は、名古屋で暮らす姉を頼って、3月13日にウクライナ北部の都市・ジトーミルから5歳の長男、ティムールくんと共に避難してきました。


夫のセルヒーさん(37)は、18歳から60歳までの男性の出国を禁止する国民総動員令に従って、今もウクライナ国内で街の警備を担っています。


しかし今後、戦闘がさらに激しくなれば、戦場に駆り出される可能性もあります。


(ウクライナから避難してきた メルニチェンコ・オレナさん)
「夫や両親を残してきたから心配。いつ戻れるか分からないから不安」