全国で過去最多となっているのが「救急搬送困難事案」です。救急車を派遣する名古屋・中区の消防指令を取材しました。

コロナではなく「呼吸が苦しい」という人が26回断られる

(名古屋市消防局防災指令センター職員の応対 午前10時ごろ)
「コロナにかかっていたり、濃厚接触…コロナの方でよかったですか。コロナ陽性の方ですね。コロナでの転院搬送でよかったですか」

次々と鳴り続ける119番通報。ここ、名古屋市消防局の防災指令センターでは、10人ほどの職員で、市内すべての119番通報に24時間対応しています。

(名古屋市消防局防災指令センター職員の応対)
「コロナ陽性だったり、濃厚接触、そういうことは言われていないですか」

新型コロナウイルス感染の第8波に入り、新規感染者数が増加傾向にあった12月末には、救急搬送の際、医療機関への受け入れを「4回以上」断られ、現場での滞在時間が「30分以上」となった「救急搬送困難事案」が「239件」と、過去2番目に多くなりました。


(名古屋市消防局救急課 木﨑慶輔係長)
「新型コロナの感染者ではないが、呼吸が苦しいという方が、病院に26回断られたあとに決まったというようなことがあった。かなり焦りや、何とかしたいという気持ちが強い」