これから年の暮れにかけて書き入れ時を迎えるのが各地の「市場」です。さらに盛り上げようと名古屋のある市場が学生たちと手を組みました。目指すのはズバリ「バズり動画」です。

若い学生にはさまれて軽快にダンスをする「おじさん」。手に持っているのは…マグロの「塊」。

そして、こちらは電卓の早打ち?実はこの動画、JR名古屋駅の近くにある名古屋綜合市場が、学生とタッグを組んで撮った「TikTok(ティックトック)動画」なんです。

「名古屋の台所」、柳橋中央市場の中にある名古屋綜合市場。新鮮な魚介類をはじめ、肉や野菜、果物などを扱っています。

これから、まさに年末のかき入れ時を迎えますが、さらに盛り上げるために名古屋モード学園の学生が、13の店舗の紹介動画をTikTokに上げて「バズり動画」を目指します。アイデアを考えた学生は…。

(名古屋モード学園 佐野颯音さん)
「一番手っ取り早く広められるのがSNSかなと思ったので。『TikTok』という形で企画しました」

これまで一か月の間に90本以上の動画をアップ。実際に学生と一緒に動画に出演したマグロ屋さんの店主は…。

(まぐろ問屋 こじま 小嶋英史取締役)
「恥ずかしい気持ちはあったけど、学生が率先してくれたので助けられた。これだけ物価高の状況で、売る側も買う側も大変だけど、できる限りお値打ちに出したいと思う」

これまで一番動画が「バズった」のは、こちらの「うなぎ屋」さんで、7本の動画の総再生回数は約2万回、店長は。

(うなぎ うな祥 中田将斗店長)
「最初めっちゃバズるとは思わなかったので、すごくびっくりですね。(TikTokだと)若い子に知ってもらえるので、すごくうれしい」

学生たちは、市場の24の店舗で年末に使用されるレジ袋もデザインしました。

(名古屋モード学園 葛山裕菜さん)
「市場が盛り上がるように七福神をテーマにした。七福神は商売繁盛の神様なので繁栄するようにデザインしました」

長引く「コロナ禍」や商品の「価格高騰」。仕入れ値は高いもので去年に比べて5割ほど上がったということです。

そんな苦しい中での「学生の後押し」。市場の社長も大きな期待を寄せています。

(名古屋綜合市場 伊藤彰社長)
「TikTokに代表されるように時代の流れを敏感に受け止めながら、伝統的な市場の良さを生かして両面を融合した、新しい時代に合った市場をつくっていきたい」