工事難航について専門家は…

掘るスピードは、水が出ない日で1日3メートル程度。出ていれば数センチとなるため、残り1500メートルを掘り抜く見通しは立っていません。

トンネル工事では、かつて東海北陸道で高山市から白川郷を結ぶ長さ10.7キロのトンネル掘削でも大量の湧き水が出て、工事期間は9年余りかかりました。

養老山地での工事難航について専門家は。

(名古屋大学 環境学研究所・竹内誠教授)
「養老山地という高まりと濃尾平野の境目。養老断層という大きな断層がある。断層の活動によって隆起して高い山を作っている」

養老山地は、断層の動きで急激に持ち上げられてできた特殊な地形で、水を大量に蓄えているといいます。

(竹内教授)
「断層というのは、そもそも力が加わって岩盤が割れるもの。割れるということは石が粉々に砕けるということ。砕けた所を破砕帯と呼んでいる。山の中にあった地下水が通りやすい状態」