(若狭敬一キャスター)
国内の航空需要が回復傾向にある中、国際線の回復で苦戦する中部空港は利用客の増加に力を入れていますが、ゴールデンウィークが回復のカギになりそうですね。

(山内彩加アナウンサー)
そのゴールデンウィークなんですが、ことしは4月の27~29日の3連休と、5月の3~6日の4連休に挟まれた3日間を休むことができれば最大で10連休になるんです。
そこで、連休中に旅行をしますかというLINEアンケートを行ったところ、意外な結果が出ました。

おととしの2022年は「旅行します」という方が10%でしたが、去年の2023年には少し増えて14.8%でした。
そして、もっと増えるかなと思ったことし2024年は13.4%に留まったんです。
その理由としては「混む時期に旅行をしたくない」、「宿泊費が高い」といった意見が寄せられました。

(若狭キャスター)
去年については新型コロナが5類感染症へ変更になったのがゴールデンウィーク明けだったので、ことしのゴールデンウィークはもっと増えるかなと思っていたんですが、やはり物価高騰で旅行に行きづらいという感じになっているのかもしれませんね。
(山内アナ)
その物価高はシティホテルの値段にも出ているんです。

ビジネスホテルやシティホテルを1人で利用した場合の平均価格は、コロナ前の2019年の2月は、札幌だと1万198円、東京は9376円、名古屋は6344円などとなっていましたが(メトロエンジン調べ)、ことし2月にはどの地方を見ても軒並み上昇しているんです。

(若狭キャスター)
これは大石さんに解説していただきましょう。なぜ価格が上昇しているんでしょうか?
(大石邦彦アンカーマン)
私が取材したホテルの支配人は、ホテルというのは「値上げの集積地」みたいなものだと言っていました。

どういうことかというと、まず光熱費が上がっていて、ホテルは利用客が1人だけでも照明は全館でつけるわけですし、エアコンも必要です。
さらに食材費も上がっていますし、アメニティグッズは石油製品なので価格が上がっている。
そして、最も上昇率が高いのが人件費で、ここ1~2年でスタッフがなかなか集まらない問題というのがありまして、集めるためには人件費を上げないといけないということなんです。
そうなると、人件費はこれからも上がり続けるでしょうから、ホテルや旅館の値上げは今後も続くのではないかと思います。

(若狭キャスター)
東海地方の観光地などのホテルや旅館は、どうなっているんでしょうか?
(大石アンカーマン)
ことしのゴールデンウィークは、どういった状況なのかと聞いてみました。
愛知県の犬山市観光協会によると、ホテルの予約がすでに満室の日もあるそうです。
犬山市を訪れる外国人観光客は1割弱だったのが、半分にまで増えているそうで、ことしのゴールデンウィークも外国人観光客が急増すると想定しているということです。

次に岐阜県高山市はどうなのかというと、ここはインバウンドの観光客が多いんですが、温泉旅館の「本陣平野屋 花兆庵」では、5月6日以外はすでに満室で外国人観光客が90%という日もあるそうです。
そして、三重県志摩市の志摩観光ホテルに聞いてみたところ、ここは日本人の利用客が中心なんですが、予約は去年よりも好調で既に15%ぐらい増えているということです。
これらをまとめますと、やはり外国人観光客が多く、日本人の場合は賃上げはされていますけれども、旅行に行こうかという余裕はないのかなという気もします。

(若狭キャスター)
そうですね、外国人観光客にはゴールデンウィークはないので、連休に関係なく訪れているということですよね。
また、円安の影響も感じますね、去年の4月下旬の円相場は1ドルが大体130円台前半だったのが、現在は150円台となっているのも大きいと思います。