「たまたま昼休みに趣味で囲碁をしていたら…」

(デンソーウェーブ 原昌宏さん)
「たまたま昼休みに趣味で囲碁をしていた。囲碁は線と線の中心に石を置くが、打っていると多少ずれる。それでも打っている人間は、周りとの相対関係で『ここに置かれた』と分かる。読み取る装置側で(ずれなどを)補正して読めるようにすれば成り立つのではないか」

白と黒の四角が並んだデザインは、囲碁がもとになっているのです。

当初は工場での生産性向上が目的だったQRコードですが、今では様々な場所で使われています。

背景には30年前の、3月14日に申請した特許が関係しています。

(デンソーウェーブ 原昌宏さん)
「いち早く普及させるには、特許を解放するのが正解だと思った」

特許を開放し、誰でも無料で使えるようにしたのです。

その後、スマートフォンの普及など時代の変化とともに需要が急速に拡大。

需要に応えようとセキュリティ性の高いQRコードを開発するなど、この30年で更なる進化を遂げてきました。

果たして次の一手は…?

(デンソーウェーブ 原昌宏さん)
「今は白黒しかないので、QRコードに色を付ける。1秒間に10個くらい、違うQRコードを表示することによって、順番に(出すことで)情報量を稼げる。今のQRコードがベースで進化していく」

さらなる進化を続けるQRコード、活躍の場はまだまだ広がり続けそうです。