鳥取県警は14日、鳥取市内に住む60代の女性が、市役所職員を装った介護保険料の還付金詐欺の被害に遭い、約99万円をだましとられたと発表しました。
還付金詐欺、架空請求詐欺といった特殊詐欺の被害額は、今年は去年の倍以上となっていて、警察は注意を呼び掛けています。

警察によりますと、12月11日、この女性宅の固定電話に、鳥取市役所職員を名乗る男から「介護保険料の還付金が2万9600円あります。どこの金融機関を使っていますか」などの電話があり、還付金を受け取れると思った女性は、男に金融機関名や携帯電話の番号を伝えました。

そして、ATMに行くよう指示を受けると、今度は男から女性の携帯電話に「050」で始まる番号から連絡があり、女性は男の指示のままキャッシュカードをATMに入れ画面を操作したということです。

翌日、不審に思った女性が通帳記入をし確認したところ、他人名義の口座に約99万円が振り込まれていたことから詐欺に気づいたということです。

鳥取県警によりますと、今年に入って特殊詐欺の認知件数は69件(前年51件)、被害金額は約2億9605万円(前年1億3481万円)にのぼっていて、このうち還付金詐欺の件数は29件(前年16件)、被害金額は3475万円(前年2544万円)となっています。

警察は、「ATMでは還付金は受け取れないので『ATMに着いたら電話して』『電話で操作方法を教えます』といった内容は詐欺です。詐欺電話は、非通知や通知不可、『+1』『050』などの見慣れない番号でかかってくるので、不審に思ったら警察へ相談して欲しい」としています。