鳥取県弁護士会は11月30日、鳥取市の鳥取刑務所に対し、青魚のアレルギーを申告していた元受刑者の男性(40)に代替食の支給を認めなかったのは人権侵害の恐れがあるとして、28日付で、改善を求める要望書を提出したと発表しました。

要望書によると、この男性は、鳥取刑務所に入所する前に収容されていた大阪拘置所と大阪刑務所では、青魚などに対するアレルギーがある旨を申告し、代替食の支給を受けていましたが、鳥取刑務所に入所以降、青魚などが混入する食事が支給されたということです。

男性は、去年6月3日の昼食でアジフライを食べた際、かゆみやじんましんなどの症状が発生。アレルギー検査を受けましたが陰性だったため、その後も代替食は提供されませんでした。

しかし、7月1日にも昼食でアジフライを食べた際に、かゆみやじんましんなどの症状が出たということです。

鳥取県弁護士会は、アレルギー検査が陰性であったとしても、食物アレルギーが原因であることは完全に否定できないと指摘。代替食を支給しなかった鳥取刑務所の対応は「受刑者の生命・身体の健康を脅かし、受刑者の人権を侵害する恐れがあるもの」として、対応の改善を求めました。