今年8月、島根県出雲市にある島根県畜産技術センターから出荷された生乳に、作業ミスで洗浄水が混入して全量廃棄になった問題で、県は関係した職員4人について29日付で訓告などの処分にしました。

今年8月3日にセンターが出荷した生乳の乳成分が薄いと指摘されて県が調べたところ、作業を行った会計年度任用職員のミスでタンクを洗った後に洗浄水が残ったまま新たな生乳を入れていたことが分かったということです。

出荷先の乳業メーカーで複数の生乳が混ぜ合わされた結果、回収・廃棄される牛乳は合計40トンに及び、県に損害賠償責任が生じました。

回収前に牛乳を飲んでいた16人に健康被害は確認されていません。

県は作業ミスで損失が発生したことは信用失墜行為を禁じた地方公務員法に抵触するとして、実際に作業に当たっていた会計年度任用職員を厳重注意にしたほか、混ぜ合わせにより影響が広範に及ぶリスクをこの職員に十分説明していたとは言えず、より責任が重いとして上司の課長級職員2人と課長補佐級職員1人を文書による訓告としました。

生乳を使用した乳業メーカー2社の内、一方への損害賠償として606万円余りが11月県議会に提案されているほか、もう1社分は現在算定中ということです。