近年、全国的に梅毒の感染者数が増えていて、地方でも感染者数が増加傾向にあります。梅毒は早期に発見することで適切な治療により治癒が可能で、厚労省や県などが、症状があるときや不安なときは、医療機関や保健所で早めに検査を受けるよう呼びかけています。
島根県感染症情報センターによりますと、全国の梅毒報告者数は2022年に過去最多の1万2966人で、今年は9月末時点ですでに1万957人確認されています。
梅毒が増加傾向にあるのは、山陰両県も同じで、島根県の梅毒患者報告数は、2017年まで一桁で推移していましたが、2018年は14人、2022年は過去最多の28人となっています。また、今年は9月末までで18人です。

一方、鳥取県によりますと、鳥取県の梅毒患者報告数は、10年前の2013年は0人、2016年まで一桁で推移していましたが、2017年は10人、2018年は28人、2020年は過去最多の32人となっています。また、今年は8月末までで、すでに21人です。
また、増加傾向にある過去5年間(2018~2022年)の鳥取県の梅毒患者数を年代別でみてみると、10~19歳が計5人、20~29歳が計22人、30~39歳が計29人、40~49歳が計24人、50歳以上が計34人となっていて、高い年齢層でも多くなっています。
県によりますと、感染者のなかには性風俗利用歴があった人も含まれていて、増加の背景としては、全国的に患者数が増えている中で、県内でも検査を受ける人や受診する人が増えていることが考えられるということです。