鳥取県湯梨浜町に住む 恵美里ちゃん。
難病を患い、日常的に様々な医療的なケアが必要な「医療的ケア児」です。
この春、いよいよ恵美里ちゃんの新生活がスタート。一般の小学校に入学したのです。

4月。多くの子どもたちが門出を迎える季節。

恵美里ちゃんの母 晶子さん
「なんか私のほうが緊張しています。(Qどきどきわくわく?)そうそうそう」

鳥取県湯梨浜町に住む恵美里ちゃん(6)。
この春、地元の小学校に入学し、ピカピカの一年生になりました。


恵美里ちゃんの母 晶子さん
「ちょっとうるっときました。ついに、ついに入学だと思って、すごい実感がわきました。」

恵美里ちゃんは、国指定の難病・ミトコンドリア病の一種「リー脳症」という病気を抱えています。
自分で呼吸することができないため、気管切開をして常時人工呼吸器を装着。日常的に様々な医療的なケアが必要な、いわゆる「医療的ケア児」です。

恵美里ちゃんの母 晶子さん
「人工呼吸器の管理と気管切開と、経管栄養、胃ろうですね。それと、吸引と吸入と導尿っていう医療的ケアがあります」


ただ、母・晶子さんにはずっと、ある思いがありました。

恵美里ちゃんの母 晶子さん
「やっぱり地域の子どもたちと一緒に通ってほしいなって、一緒に育ってほしいなっていうのがずっとありました」

コロナ禍前は地域のイベントなどに積極的に参加してきた恵美里ちゃんと晶子さん親子。
近所に住む同年代の子どもたちとの交流を大切にしたいと、特別支援学校ではなく地元の小学校への就学を数年前から希望していました。

そしてこの春、念願叶って湯梨浜町立羽合小学校に入学しました。
人工呼吸器を常時装着する医療的ケア児が一般の小学校に入学するのは、鳥取県内では初めてのことです。


朝、慌ただしく準備を進める晶子さん。
人工呼吸器をはじめ、医療的ケアを行う器具などを持っていくため、学校に行くのもかなりの大荷物です。

恵美里ちゃんが通う羽合小学校は県中部で最も規模が大きく、全校児童は500人以上。
現在、知的・難聴・肢体不自由など6つの障害種、9クラスの特別支援学級がありますが、医療的ケア児の受け入れは初めてです。