2019年7月、36人が犠牲となった京都アニメーション放火殺人事件で起訴された青葉真司被告の裁判員裁判が5日から始まります。
全身にやけどを負った青葉被告の元主治医は今、鳥取県米子市にいます。被告に対し、思うこととは。
鳥取県米子市にある鳥取大学医学部附属病院高度救命救急センターに勤務する上田敬博医師。
上田医師はやけど治療のスペシャリストで、2021年、全身の皮膚の95%にやけどを負った患者に対し、わずか5%だけ残った皮膚を採取し、4週間ほどかけて培養。培養してできたシート状の表皮を少しずつ貼り続ける治療を続け、患者の救命に成功しました。
上田医師のこうした技術が注目されたのが、2019年7月に発生した「京都アニメーション放火殺人事件」でした。
この事件では京都市伏見区の京都アニメーション第1スタジオが放火され、社員ら36人が死亡しました。

第1スタジオの1階でガソリンをまいて火をつけたとされるのが、青葉真司被告です。
事件直後に身柄が確保されましたが、青葉被告は全身の93%にやけどを負い、命が危ない状態でした。
近畿大学病院で青葉被告の搬送を受け入れたのが、当時この病院に勤務していた上田医師だったのです。