鳥取県智頭町で11日に開かれたイベント。
子どもたちと一緒に絵本を見ているのは…なんと「イヌ」です。その狙いとは?

11日、鳥取県智頭町の「ちえの森 ちづ図書館」。子どもの声が聞こえてきます。
「中に入るといろいろな宝物がありました。いらっしゃいませ」一生懸命、絵本の読み聞かせをしています。その相手は…なんとワンコ、イヌなんです。

動物介在教育「Animal Assisted Education」。
スクールドッグと呼ばれる犬が学校に滞在し、子どもの居場所づくりを行う教育方法で、先進地である北欧では、一般的な取り組みだと言います。

ルリエ 松本章太 社長
「やはりストレス、大人に打ち明けられない悩みなどを、イヌだったら話ができる」

日本の教育現場では画一的な教育になじめなかったり、いじめを打ち明けられなかったりなどの理由で、不登校が増加し、自己肯定感が低くなっていることも問題となっています。

イヌへの絵本読み聞かせは、子どもが読み間違いなどを気にせずに、感情を込めて読んであげることで、自主性や自己肯定感を育むのが狙いです。

「そのちっぽけなオタマジャクシより、ぼくの方がおいしいよ。」子どもたちは感情豊かにイヌに読み聞かせていました。

参加した子どもは
「上手にできました。イヌはうれしい顔をしていました」
「またしたいです。イヌは触ってみて気持ち良かったです」

イベントは、町内の会社が同様の取り組みを岡山県で進める事業者と共同で開催。イヌは動物介在教育事業用の訓練を受けています。
この日は地元の親子連れが参加し、イヌとのふれあいを楽しみました。

保護者は
「楽しそうで良かったです。やはり動物と関わると子どもたちの表情が全然違います」

ルリエ 松本章太 社長
「ゆくゆくは小学校の中に居場所作りとして、イヌがいる世界を作りたいです。子どもたちがすくすくと育っていけるような場づくりをしていきたいと思っています」

主催した会社は今後も同様のイベントを重ね、ペットと共生できる社会づくりに貢献したいとしています。