子どもやその保護者などに無料または低価格で食事や居場所を提供する「子ども食堂」。
週末などに開かれることが多いのですが、保護者が不安に思うのは夏休みなど学校給食がない期間。こうした中、鳥取県米子市に毎日営業している子ども食堂があります。

次々に焼き上がる美味しそうなパン。
ここは、米子市の「DARAZ CREATE BOX」内にあるカフェ。しかし、カフェとは別の顔も持っているんです。

記者 福光莉子
「パン2つに、野菜たっぷりのスープ、飲み物がついたこのセット、こちらのカフェでは子どもには200円で提供しているんです」

「サンロード食堂」。
街づくり事業などに取り組む一般社団法人「みんなのいえ」が運営する子ども食堂です。

代表の松本誠二さん。
始めたのはある思いがありました。

みんなのいえ 松本誠二代表理事
「朝ご飯を食べていないお子さんが結構いるというのが分かったんですね。毎朝の朝ごはんってすごく大事だし1日の活力だと思ってるので」

去年12月、200円の「朝ごはんセット」を1日限定で提供。好評だったことから本格的な営業を始めることにしました。

利用者
「すごい栄養面も高いと思うし健康的だしいいと思います」

米子市には現在、14の子ども食堂がありますが、開催は週末のみや月数回というのがほとんど。

しかし、保護者の思いは…。

子どもの支援に取り組む団体「キッズドア」が今年5月~6月に困窮家庭に対し行ったアンケート。「夏休み期間中の食事に不安があるか」という問いに、実に91%が不安があると回答しました。

給食がなくなる夏休み期間、毎日の食事に不安を抱える保護者が多いようです。

こうした中「サンロード食堂」は…。

みんなのいえ 松本誠二代表理事
「長期休暇中であっても通常通り子ども食堂はやっているので、のんびりしてもらったり、勉強したりだとか使い方は皆さん自由なので、ぜひ気軽に来てもらえたらなと思います」

営業は土日も含めて毎日です。
カフェのメニューを使うこと、そして何より、この事業に賛同する人からの寄付が毎日の営業を可能にしているといいます。

みんなのいえ 松本誠二代表理事
「あまりそういう社会問題とかを意識するとかえって固くなっちゃうと思っているので、もっと気軽なものでいいと思うんですよね」

多くの子どもたちに毎日の食事と居場所を。しかし一方で、あまり重く捉えすぎないようにしているという松本さん。

同じく利用者も気軽に立ち寄って欲しいとしています。