ケガで飛べなくなり、10年以上も山陰で暮らしていたコハクチョウの「吉田さん」が死んだことが分かりました。「吉田さん」は越冬のためシベリアからやって来ましたが、滞在中にケガを負い、飛べない体に。仲間を追いかけ、歩き続ける姿が見る人の感動を呼んでいました。
米子水鳥公園 桐原佳介 統括指導員
「飛べないコハクチョウということで、いつ獣に捕まってもおかしくない状況でしたので、いつかこういう日が来るのかなと前から覚悟はしていたんですけど、ついに来ちゃったかということで、とても残念に思っています」
当時発見された場所・吉田川(島根県安来市)にちなんで、「吉田さん」の愛称で親しまれていたメスのコハクチョウ。
「吉田さん」は、10年以上前に越冬してきましたが、滞在中に左の翼にケガを負って飛ぶことができなくなり、ふるさと・シベリアへ帰れなってしまいました。
米子水鳥公園 桐原佳介 統括指導員
「左の翼のところを骨折したようで、骨折した状態で、変な形で骨がくっついてしまったので、傷は癒えているようですが、正常に羽ばたけません」
安来市内の水辺を生活拠点にしていましたが、毎年春になると、泳ぎと徒歩で県境を越え、米子水鳥公園(鳥取県米子市)までたどりつき、1か月半ほど滞在。その後、また島根県へ帰って行く生活が続いていました。