一周回って「映え」スポットになっているようです。
昭和の頃、商品の宣伝のために民家の壁などに掲げられていたホーロー看板、今ではすっかり見かけなくなりましたが、鳥取市にはこんなところがあるんです。
記者 日野彰紀
「昔はよく街にあったのに今では見かけなくなったもの、ここにはこんなにあります。これです。」

ホーロー看板、それは金属を釉や塗料で仕上げ耐久性を高くした看板。戦前から1970年代ごろまで街並みを彩る存在でした。
「ムターレソンメ」ではありません。時代を感じさせるように右から読むと、あの有名商品。

ホーロー看板が壁一面を飾っているのは鳥取市にある時代物専門店「風庵」。
風庵 村口優司社長
「古いものを買うのが仕事なんですけど、買い取りしていくと古い家にはよく外についているんです。それをひとつずつ集めていったらこんな感じになりました。」

森永、グリコ、現在も続く会社の看板もあれば、今はもうなくなってしまった会社の看板もあります。
こちらは日本酒の看板、県内の酒蔵もホーロー看板を作っていました。
社長にお気に入りを尋ねてみると…
風庵 村口優司社長
「金鳥の美空ひばり、あと由美かおるさん。」

金鳥の蚊取り線香の看板に起用されていたのは昭和の歌姫、美空ひばりさん、ホーロー看板で最も有名な大塚グループでは蚊取り線香に由美かおるさん、殺虫剤に歌手の水原弘さんと人気タレントを起用、オロナミンCの大村崑さんに忘れちゃいけないボンカレーの看板も、これは松山容子さんという女優です。

昭和の看板が令和の時代にインスタ映えスポットとして注目されるようになりました。
風庵 村口優司社長
「結構写真撮って帰られるお客さんも多いですね。」
テレビなどメディアの発達により1980年頃から徐々に姿を消したホーロー看板、古い家を回っても集めるのは難しくなってきました。
風庵 村口優司社長
「数が少なくなってきていますね、(今家に付いているのは)珍しい方だと思います。」

昭和を彩ったホーロー看板、今も色あせずにあの時代を語り続けています。