漁船から約27キロ、「花火のような音がした」ということです。

15日夜、北朝鮮が発射した弾道ミサイルが落下した石川県沖の海域で、鳥取県所属の漁船が操業していたことが分かりました。

鳥取県 平井伸治 知事
「非常に近くに、15マイルくらいのところに着弾したように見えたと。大きな音がした、こういうところで、安心して操業ができるでしょうか」

憤りとともに、こう述べた鳥取県の平井知事。

防衛省によりますと、15日夜、北朝鮮の西岸付近から少なくとも2発の弾道ミサイルが発射されました。

1発目は午後7時24分ごろ、2発目は午後7時36分ごろに発射され、ともに、石川県舳倉島の北西約250キロ、日本のEEZ(排他的経済水域)内に落下したと推定されるということです。

県によりますと、この海域で鳥取県所属のかにかご漁船1隻が操業中で、
「船からおよそ15マイルのところで、何かが落ちた大きな音が聞こえた」
と、連絡があったということです。

船との距離は約27キロだったとみられますが、この漁船も含め、被害はありませんでした。

日本海かにかご漁業協会 古木 均 専務
「漁労長と直接話をしたが、船員から『花火のような音がした』(と聞いた)と」
「漁業者もかなりな不安と不満が募っていると思う」

鳥取県によると、少なくともここ10年ほどは同様の事案はない、異例の事態だということで、漁の安全が確保されるよう、16日、国に緊急要請を行うことにしています。

また島根県の丸山知事も「島根県の漁業者が航行する可能性のあるエリアに落下したとすれば、ゆゆしき事態である」などとするコメントを出しました。