一生に1回しかない小学校の卒業式。その卒業式が母校でできない事態となりました。米子市の小学校で建て替え中の体育館が卒業式に間に合わない状況となっているんです。
記者 土江諒
「現在こちらではプール、そして校舎の横では体育館の建設工事が行われています。」
米子市の福米西小学校。校舎横にある足場だらけの建物は建設中の体育館です。
もともと3月17日の卒業式に間に合うよう工事が進められてきたんですが。
福米西小学校 内田弘之 校長
「見ての通りなんですが、まだ道半ばとうか。3月17日(卒業式)には間に合いそうにないと。」
こちらの小学校の児童数は20年前と比べ1.6倍に増えたため、クラスの数に対し、体育館の広さが国の基準を満たさない状態となり、去年8月からこれまでよりも1.7倍大きいものに建て替える工事が行われてきました。
卒業式までにはある程度完成し新しい体育館で卒業生を送り出す予定でしたが、建設工事が遅れることに…。
やむなく卒業式は母校ではなく、学校近くの米子産業体育館で行うこととなりました。
その原因というのが…。
米子市教育委員会事務局 井上真一さん
「今の世界情勢による物流ですとか部材が入ってこないという所と、コロナの影響もありまして」
その理由は新型コロナやウクライナ情勢による建設資材の調達遅れです。
屋根やくいに使う金属製の資材が入りにくい状況になり、今のところ、完成時期の目途はたっていません。
この状況に、卒業を控えている6年生はというと。
6年生は
「色んな思い出が詰まっているので、ここでできないのは本当に悲しいです。」
「プラスに言えば、この6年生が(産業体育館で卒業式をするのは)最初で最後くらいの貴重な体験だと思うので、それは嬉しいなと思う。」
「6年生までたくさん勉強とか色々頑張ってきたので、最後の行事、しっかりと頑張っていきたいと思います。」
一生に一度の小学校の卒業式。児童の思いに教員もしっかり寄り添います。
福米西小学校 内田弘之 校長
「慣れ親しんだ学び舎で最後を終えさせてあげたいというようなことは校長としても思っていますし、そのように今計画を立てている最中です。」
さらに、入学式の場所もまだ決まっていないということで、資材不足の影響はまだまだ続きそうです。