日本海側を中心に先週から続く大雪は、鳥取県西部の特産も直撃しました。白ネギが雪で埋もれ、折れてしまう被害が相次いでいます。

薄井靖代キャスター

「こちらのネギ畑では、このように雪の重みでネギが折れてしまっています」


鳥取県米子市内にある白ネギ畑。2月に収穫を控えていましたが、先週からの大雪で完全に埋もれてしまい、雪の重さでほとんどのネギが折れていました。

米子では28日に積雪42センチを記録。平年の10倍以上の積雪となりました。

農家 吉岡大輔さん

「10か月くらいかけて作るので、その10か月の労力が無駄になったなと…残念です」


農家の吉岡さん、現在80アールの畑で24トンの白ネギを栽培していますが、そのうち6トンが、あと半月ほどで出荷の予定でした。

これらが廃棄となると、被害額は約300万円にのぼるといいます。

29日には平井鳥取県知事らも現場を訪れ、被害状況や対応を確認しました。被害にあった農家などを支援するため、補正予算案に新たに3000万円ほどを盛り込む考えを示しました。

鳥取県 平井伸治 知事

「これから2月県議会に向けて、補正の予算を用意し、農業被害の応援をしていきたいと思います」

雪に埋もれて折れてしまった白ネギたちですが、味に関しては申し分ないといいます。


農家 吉岡大輔さん

「甘みが増して本当はおいしいんですけど、割れたりするとそこから傷んでしまうこともあって、おいしんですけど商品として出すのは、なかなか難しい」

かろうじて立っている白ネギもありますが、選別して1つ1つ抜くのはかなりの手間がかかるため、収穫自体が、かなりの重労働になると言います。


農家 吉岡大輔さん

「1月2月、山陰地方は雪が降るので覚悟していたんですけど、ここまで被害が出るのは残念です」

農家にとっても試練の冬が続きます。