島根県松江市にある私立の松江西高校について、27日、保護者と支援者が会見し、授業が一部行われず、単位を取得出来なくなっているなどと、訴えました。
松江西高校では「地元就職特化型高校」をうたい、今年度の1年生から職業体験を単位として認める「BT」=バイターン(バイト+インターンの造語)を特長とした独自のカリキュラムを導入しました。
しかし、会見した保護者らによると去年秋ごろからアニメのビデオを見るだけなど、授業としての実体がなくなった上、授業自体も行われなくなり、設定された5単位の内2単位を取得出来なくなっているということです。
現1年生の保護者
「卒業のタイミングになった時に、ごめんなさい、卒業出来ませんっていう風に言われるんじゃないかという不信感でしかないので。」
保護者らは学校側に全校生徒の保護者対象に説明会を開くよう繰り返し求めたが果たされないため、会見を開いたとしています。
BSSの取材に対し田中意志人校長はBTの2単位が取得できないことを認める一方、進級や卒業には支障がないとし、また全体集会では話がこじれるため年度明けの4月5日に新2年生の保護者だけを集め、説明するとしています。
松江西高校では2023年頃から大幅なカリキュラム変更に反発した教員の大量離職など混乱が続いていて、この春の入学者は募集定員80人に対し、28人に留まっています。
丸山達也知事
「馬鹿たれと。こんなもの3年繰り返したら卒業できなくなるじゃないかと。これ(BT)を売りにして、生徒を集めておいて、この様は何なんだ。」
私立学校を監督する立場の島根県の丸山達也知事も、26日の定例会見で、松江西高校に対し、運営改善を求める措置命令を出す考えを示しています。