16日、3年ぶりに開催された城下町・松江の秋の風物詩「松江祭鼕行列」。
3年ぶりに響いた太鼓の音色。
待ちに待った鼕行列にかける参加者の思いを取材しました。
大きな太鼓を打ち鳴らしながら練り歩く「鼕行列」。
城下町・松江で100年以上続く伝統行事です。
松江市からの観客
「また久しぶりに見れて非常に良かったかなと思います。」
新型コロナの影響で3年振りの開催に14団体が参加しました。
緑の法被が目印の「北殿町鼕保存会」もその一つです。
メンバーは、この地区特有の強弱をつけたメリハリのある演奏に磨きをかけていました。そこに立ちはだかったのが・・・。
練習に参加した人
「コロナ禍においてずっと鼕っていうものに叩けなかった笛が吹けなかったっていうのはちょっとしんどかったかなと思いまして」
3年間のブランクです。しかし、3年空いたからこその収獲もありました。
北殿町鼕保存会 西代幹雄さん
「3年間空いたことで一番驚いたのは子供たちの成長が著しく、顔見てもわからなかったなんて子供もいて非常に3年間の月日を感じました。」
子どもたちはこの3年で成長し、頼もしい存在になっていました。
練習に参加した子供
「ちょっと忘れてたりしたんですけど思い出しました、だんだん」
Q本番は楽しみ?「楽しみです」
そして、迎えた本番の朝。
参加する子ども
「緊張よりは楽しみがでかい」
出発前、景気づけに演奏したのは、まさかの曲でした。
イギリスのロックバンド、クイーンの名曲を鼕で演奏!
チームは一体感を高め、会場の松江城前に向かいました。
そして・・・。
秋晴れのもと「鼕行列」が開幕。大勢の観光客が見守る中、それぞれの鼕の音が響きます。その中に、さきほどの北殿町鼕保存会の姿も。
見事、チームの原点である強弱のある演奏を響かせていました。
松江市からの観客
「久しぶりに体に音が響いて、やっぱり松江の祭っていいなと思いました。」
北殿町鼕保存会 西代幹雄さん
「鼕行列ちょっとずつ変わっていかないと若い人の参加がないのかなって気もします。みんなが楽しめて観光客も楽しめるそんな鼕行列ができたらと思う」
3年ぶりに城下町に響いた鼕の音とともに、子供たちに伝統が受け継がれました。