JR西日本は2021年度の区間別の輸送密度を5日発表しました。
鉄道の特性を発揮できないとする1日当たりの輸送密度が2000人未満の線区の顔ぶれは変わらないものの、山陰関係では木次線の数値が改善しているのが注目されます。
具体的には島根県と広島県にまたがる木次線のうち、県境を越える出雲横田・備後落合間は、輸送密度がJR西日本全区間中ワースト2位の閑散区間ですが、2021年度は35で、これは前年度の18からほぼ倍増しています。
木次線全線では133から153に増えていて、トロッコ列車奥出雲おろち号の引退決定に伴う駆け込み需要などの影響か、底上げが見られます。
ただ2年前の2019年度には及んでおらず、苦しい状況は変わっていません。
一方、鳥取県と岡山県を結ぶ因美線の県境越え区間である智頭・東津山間は131で、前年度から1ポイントダウン。
山陰線は鳥取県と兵庫県をまたぐ東側の鳥取・浜坂間が738で60ポイントダウン。
西側の島根県と山口県にまたがる益田・長門市間が223で15ポイント下げるなど、厳しい結果になっています。