店内にずらりと並ぶ仮面ライダーやウルトラマンなど特撮ヒーローのフィギュア。
しかしここ、フィギュアミュージアムではくラーメン店なんです。
島根県松江市にあるちょっとクセが強めな店。誕生の裏には、オーナーのある思いがありました。


甘エビを煮込んで抽出したエビオイルに、干しエビのパウダー、そして、ぷりっぷりのエビとエビせんをトッピング。

エビをこれでもかと使った、その名も「エビシオラーメン」。この店一番の人気メニューです。

キャスター 薄井靖代
「エビがぷりっぷりで美味しいです。すっきりしていますが、エビの旨味が強くて、エビの香りが楽しめます」

去年4月、松江市の島根大学すぐそばにオープンした「ラーメンゴイケヤ」。

他にも、固形燃料でアツアツのまま食べられる「ツケメン」(10月4日~提供)など、魚介ベースのちょっとクセ強めなラーメンが楽しめます。

しかし、クセが強いのはラーメンだけではありません。

キャスター 薄井靖代
「店内の一角には、仮面ライダーやウルトラマンといったフィギュアがたくさん並んでます!」

ショーケースや壁に飾られているのは、ウルトラマンや仮面ライダー、     ゴジラ、ロボコンなど、特撮作品のキャラクター約100点です。

ラーメンゴイケヤ 周藤啓悟代表
「若い頃からずっと集めてて、コツコツコツコツ。独身の頃は給料の大半をコレクションに費やしました」

大の特撮好きというこの店のオーナー周藤啓悟さん。
コレクションは1000点以上にものぼり、店に並ぶのは、その1割ほどです。

ラーメンゴイケヤ 周藤啓悟代表
「若い頃は映画監督を目指したりもしたんですが、映像の世界で成功できるのってほんの一握りだと思うので、なかなか険しい道でした」

周藤さんは高校卒業後、漫画家や映画監督を目指し大阪府の専門学校に進学するも挫折。

地元に帰った後は、20年以上飲食業に携わり、おととしまでラーメン店の雇われ店長をしていましたが、そこである転機が訪れました。

ラーメンゴイケヤ 周藤啓悟代表
「志村けんさんがお亡くなりになられた時に、すごいショックを受けて。あ、なんかもう、人っていつ死ぬかわからないなって思って」

タレントの志村けんさんが、新型コロナによる肺炎で亡くなったことを受けて、好きなことをやろうと決めた周藤さん。

脱サラし、自分の「好き」をとことん詰め込んだ店をつくりあげたのです。

ラーメンゴイケヤ 周藤啓悟代表
「特撮好きだから来るっていうのではなく、ただ美味しいラーメンを出しているのでとりあえず来てください」

好きなものに囲まれながら生まれた周藤さん渾身のラーメンたち。
一度味わってみてはいかがでしょう。