今年8月に発生した境港市にある航空自衛隊美保基地所属の空中給油・輸送機の機体トラブルについて、航空自衛隊は2日、搭乗員の操作ミスが原因と推定されるという事故調査結果を発表しました。

この事故は今年8月、訓練中だった空中給油・輸送機のKC-46Aの空中で給油する装置「ブーム」が機体に正常に格納されなくなり美保基地に緊急着陸したものです。
滑走路は閉鎖され、併用する米子空港発着の民間航空機に遅れなどの影響が出ました。

航空自衛隊が2日公表した調査結果によりますと、搭乗員が給油状況を確認する画面に通常とは異なる表示がされたため搭乗員が困惑し、「ブーム」を分離させる前に上昇させてしまう操作ミスが発生したということです。

荷重がかかった状態で外れた「ブーム」は機体の後部に接触して壊れ、正常な位置に格納できなくなったと考えられています。
給油状況を確認する画面の異常は、「ブーム」のセンサーが壊れたため分かっていません。

航空自衛隊は再発防止策を講じ、自治体への説明を行った後に給油訓練を再開する予定です。
なお、美保基地に配備されている機体は今年度中に2機増やして6機にし、将来的には15機まで増やす方針です。