24日、鳥取県米子市で林芳正官房長官らが出席して、北朝鮮による日本人拉致被害者の救出を訴える「国民のつどい」が開かれ、米子市の拉致被害者・松本京子さんの兄・孟さんらが一刻も早い問題解決を訴えました。
「国民のつどい」を前に24日午前、林官房長官は米子市の拉致被害者、松本京子さんが拉致された現場を視察しました。
1977年10月21日、自宅近くの「編み物教室に行く」と言って自宅を出た松本京子さんは、そのまま消息が途絶え今年で47年が経ちました。
政府は北朝鮮による拉致被害者と認定しています。
林芳正 官房長官兼拉致問題担当大臣
「石破政権の最重要課題です。すべての拉致被害者の一日も早い帰国を実現しなければならない。そういう思いで政府の責任において、最も有効な手立てを講じてまいりたい」
視察のあと鳥取県と米子市から国に対し、拉致問題の早期解決を訴える要望書が提出されました。
鳥取県 平井伸治 知事
「ロシアの接近があり、その関係で拉致問題が前に進まなくなるのではないか、そんなことは絶対にあってはならないことであって、政府をあげて対策を取っていただく必要がある。」
その後、開かれた「国民のつどい」にはおよそ300人が出席しました。
「つどい」には松本京子さんの兄・孟さんや鳥取県関連で北朝鮮による拉致の疑いがある特定失踪者の古都瑞子さんや上田英司さんの兄弟も出席し、拉致問題の解決を訴えました。
拉致被害者・松本京子さんの兄・孟さん
「妹が帰ってくる、そのことだけを楽しみに生きているんです。温かい心を持って、必ず北朝鮮に言うことを聞かせます」
2002年に5人の拉致被害者が帰国した後、誰ひとりとして帰国できないまま、今年で22年が経とうとしています。
被害者家族の高齢化が進む中、拉致問題の早期解決が急がれます。