ネコは繁殖能力が高い動物。
交尾をすればほぼ妊娠し、年に2回以上、生後およそ半年から妊娠が可能で、1度の出産で平均5匹を生むといわれています。
1匹のメスから3年後には2000匹以上も増えるという環境省の試算もあるほど。

そして、TNR活動を行う上で障害となるのが費用の問題です。

手術費用は1匹あたり1万円以上。
今年度から米子市の助成金が増額されたものの、不足分は生林さんらが実費で支払っています。

米子TNRの会 生林美鈴 さん
「野良ネコは、これ以上増えて欲しくない。増えるとネコは嫌われるし、エサやりさんも嫌われるので、とにかくネコは生まさない、増やさない。」

残酷な現実もネコたちを待ち構えています。

鳥取県西部を管轄する米子保健所。
9月7日時点で、26匹の野良猫が収容されています。

また、2021年度、鳥取県内で殺処分された野良ネコは42匹、そのうち31匹が米子保健所でした。


米子保健所 兼平菜生 さん
「基本的に飼い主さんが見つかるまで探すんですが、やっぱり殺処分の可能性もゼロではない。」

TNR活動には、これ以上「増やさない」ことで殺処分される不運なネコを1匹でも減らしたい、そんな願いが込められています。