松江城近くに計画されている19階建ての高層マンションについて、建設中止を求める陳情書が市民団体などから提出されたことを受け、これまで同様の陳情を「不採択」としてきた松江市議会は、19日、初めて「継続審査」としました。
市では今後、事業者に対し計画の変更などを求めていくとしています。
松江市殿町に計画されている高層マンションは松江城天守とほぼ同じ高さ57メートル19階建て。
当初、松江市の景観審議会では建設計画案について全会一致で了承していましたが、城下町の景観を大きく損なうと市民団体や地元住民が反対運動を行っています。
これまでもマンション建設に関連する陳情書は2度提出されるも不採択となっていましたが、19日に開かれた松江市議会の建設環境委員会では、改めて提出された陳情書について、委員の過半数が市民の反対の声を重く受け止め、はじめて「継続審査」がとしました。
陳情書を提出した松江城周辺地区町内会の代表によると、13の町内会などが建設に反対しているということです。
松江城周辺地区町内会 林文章 会長
「今まで見えていた街並みが見えなくなる、松江のシンボルであるお城がシンボルでなくなってしまう。景観が優れた町だと私らは思ってます、それを壊されたくない。後世に繋いでいきたい。」
同様に景観をめぐる問題では、今年6月に東京都国立市で完成間近だった10階建てのマンションを取り壊すという事例があるものの、今回の事業者である大阪の建設会社は市に対して「計画変更には一切応じられない」と回答しています。















