青森県外で活躍する青森県民を紹介するターニングポイント。人生の転機となったその時、どんな思いや決意があったのでしょうか。

今日のストーリーは八戸市出身の陶芸家・深貝公拓さん。現在は沖縄で日常使いの食器など焼き物、通称やちむん(沖縄方言)を独自の感性で創作販売している。

スポーツ少年だった深貝は好きなことだけをしながらも夢中になれる何かを探していた。

「好きなことして遊んでて、その中で夢中になれるようなものを探していた感じです」

中学高校と好きなことに興味を持つとすぐに飛びついたが、その熱が冷めるのも早かった。

「仕事もすぐに辞めちゃうし、(自分に)合うものが全然見つけられなくてかなりフラフラしてた感じなんですけど」

人生を迷走している中で、ふと思いついたのがインド。ある日1人でインドに旅立った。

「23歳か24歳ぐらいのときにインドに1人で旅行に行くんですよ。エネルギッシュに皆生きてるなと俺なんか駄目じゃねみたいな感じで、そこで感動したのがマザーテレサハウスっていうコルカタにある施設なんですけど、そこで死を待つ人の家というのがあってそこを見学に行ったら世界中から色々なボランティアの人がいて」

命について考えさせられ帰国後は八戸で介護の仕事を始めた。インドで食べたカレーが好きで地元のカレー店へ通った。顔見知りとなった店主が絵描きだった。仕事が休みのとき、何度かその手伝いをしていく中で陶芸教室の先生と出会った。

「なんとなく通って、なんか粘土気持ちいいなとか楽しいなっていう感じだったんですね。教室の先生が妙に褒めてくれるんですよ。ちょっと大げさに褒めてくれたのを真に受けちゃって、仕事にできるかもなという感じに思っちゃったんですよね」

褒められたことから生まれた勘違いで陶芸家を目指すようになる。東日本大震災後に被災地でボランティア活動をしながら全国を回っていた際、色々な焼き物を見ていく中で沖縄にたどり着き今の仕事を選ぶ。