青森市の八甲田山系で6月28日からタケノコ採りに入った男性が行方不明となり、その後、上空から捜索したところクマのそばに倒れている人らしき姿が見つかった山岳遭難で、警察や青森市などによりますと、29日午後1時頃、捜索現場付近で身元不明の男性1人の遺体を発見し、ヘリで引き上げました。
青森市によりますと、遺体には動物によるものとみられる傷もあり、市や警察などはクマに襲われた可能性もあると見て遺体の身元の特定を進めています。
八甲田山中では28日タケノコ採りの男性が行方不明
青森市や警察によりますと、6月28日午前6時ごろ、八甲田ホテルの東側約540メートルの場所から男性2人がタケノコ採りに入りました。午前8時半ごろ、入山した男性の1人が待ち合わせ場所の荷物置き場に戻ると荷物が動物に荒らされているのを見つけました。また、男性は近くでクマを目撃し、撃退スプレーを噴射し逃げました。
その後、入山場所まで戻り警察に「タケノコ採りに行った友人が戻ってこない」と通報したということです。
行方が分からなくなったのは、黒石市の会社員・工藤正治さん(63)です。工藤さんと一緒に山に入った友人によりますと、集合場所に戻ったときは工藤さんはおらず、荷物が動物に荒らされていたうえ、近くでクマを目撃したということです。
きのうのヘリ捜索では クマのそばに「人らしきもの」が倒れている
県警ヘリが捜索したところ、28日午後3時半ごろ青森市の八甲田山系で、県警ヘリコプターが遭難者を捜索していたところ、上空からクマのそばに「人らしきもの」が倒れているのを見つけていて、猟友会や警察、県の防災ヘリなどが出動し、29日も朝から捜索を続けていました。
警察や青森市などによりますと、29日午後1時ごろ、被害発生地点の周辺で身元不明の男性1人の遺体を発見し、ヘリで引き上げました。
青森市によりますと、遺体には動物によるものとみられる傷もあり、市や警察などはクマに襲われた可能性もあるとみています。
遺体は行方不明になっているタケノコ採りの男性の可能性があるとみて、警察が確認を進めています。
八甲田では21日にもタケノコ採りの男性が行方不明に
八甲田では6月21日にもタケノコ採りに入った青森市の会社員・長尾千富さんの行方がわからなくなっています。
また、八甲田では6月24日に、タケノコ採りで山に入った女性が、地獄沼から東に約700メートルの場所でクマに背中をひっかかれたほか足をかまれるなどしてけがをしていました。28日の事案もクマによる被害で確定した場合、2026年の青森県のクマの人身被害は2件になります。
青森県は2026年4月にツキノワグマ出没特別警報を新設していて、直近5日間に人身被害が2件発生した時に発表するとしました。
2024年6月には、八甲田でクマに襲われたタケノコ採りの女性が死亡するなどクマの人的被害が相次ぎ、現場を中心に一時、半径約3キロの立ち入りが規制されていました。
青森市の西市長は28日、以下のコメントを出し、クマへの注意を呼びかけています。
28日午後、青森市大字荒川字南荒川山(地獄湯の沢の南西側)において、ツキノワグマによる人身被害のおそれのある事案が発生しました。
今年度は、ツキノワグマの出没情報が昨年度に増して多く寄せられており、特にここ数日では、去る6月24日(水)に八甲田山中へタケノコ採りに入山した方が負傷する人身被害が発生したところであり、私から現場周辺には近づかないようお願いするとともに、本市環境保全課の職員が現地パトロールや入山者へチラシを配布するなど注意喚起していたところであります。
今後も、クマへの注意に加え、改めて、人身被害があった区域へ立ち入ったり、近づかないよう重ねてお願い申し上げます。












