新コーナー、Turning Point(ターニングポイント)では青森県外で活躍している青森県民を紹介します。


今日のストーリーは、ムエタイ元WPMF世界2階級王者、青森県鶴田町出身の一戸総太。現在は東京・目白でジムを経営している。


鶴田町の小・中学校に通っていた少年時代、一戸は野球、水泳、相撲と何でも器用にこなす、スポーツ万能少年だった。幼少時代の一戸は、


「体動かすのが好きでしたね。家にいるよりはゲームとかよりは外で遊びたいっていう感じでした。広く浅くみたいな感じでした。逆に言えば一つの自分にはまらなかったっていうか」

■どれも今ひとつ夢中になれない。そんなとき、青森出身のボクサー畑山隆則選手の試合を見て衝撃を受けた…。


「一番やっぱ現実的に思ったのがその畑山さんの試合ですよね、青森出身だってのと、あと体重も近いなっていうのもあってより現実味を帯びて、わ(私)もやりたいなって思い、地元にはボクシングジムだのキックボクシングは無かったんで、やっぱ空手からですね。友達と一緒に始めちゃったのがきっかけですね」


高校では空手部に入部。天性の身体能力と抜群のセンス。人一倍の努力もあって、高校時代は敵なし。


「唯一ですね。いろんなスポーツやりましたけど初めて、すごい強くなりたい、上手になりたいっていうのを感じた競技だったんです」


高校卒業後はプロの格闘家を目指し上京。
印刷会社で働きながらキックボクシングのジムに通った。


「この格闘技をやっていく中で、よりその練習を優先、自分の生活の中で格闘技を優先にしようってなっちゃって、そういうのを考えてきたらいろんな仕事をしてたっていう感じですね」

■ムエタイ9冠王のタイ人指導者と出会う。


「最初普通に格闘技のジム。東京で入ったんですけどそこにトレーナーとしていた先生が元タイの9冠王、チャモアペット・チョーチャモアンってすごい伝説の選手でそこでやっぱ見てて、純粋にムエタイやりたいな」「ムエタイのてっぺんイコール本当のてっぺんみたいな感じに思ったんでそこを目指すようになりました。」


ウィラサクレック・フェアテックスジムに入門。
18歳でライセンスを取得。19歳でプロデビューする。


「一番違ったのが、顔への攻撃、やっぱり同じ格闘技でもいろんなジャンルがあるんで、そのルールも違うしそこが一番苦戦したっていうか。大変だった部分ではありますよね」

いくつもの壁を乗り越えて快進撃は続く。そして、2011年4月に日本バンタム級王者。
さらに世界王者と世界2階級制覇を成し遂げた。


「…やりたいことあっても、結局覚悟がないと投げて(しまって)やり通すことができないっていうか。その迷いにもなるし、覚悟って、何でも大事だなって思いますね」

■In the feature(将来は?)


「夢ですけどね。まだ現実的なプランとかではないですけど。青森にジムを出したいですね。それが最終目標。というかやる気さえあれば何でもできるんで…」