ハンガリーで行われているアイスホッケー男子ミラノ・コルティナダンペッツォ冬季五輪3次予選グループリーグ。日本時間11日、日本(世界ランキング25位)は最終戦で地元のハンガリー(同19位)と対戦。2対1で日本は3戦連続の逆転勝ち。3連勝で8月に行われる最終予選出場を決め、28年ぶりの冬季五輪出場に大きく前進した。
最終予選進出にあと1勝、第1戦、2戦と試合開始早々に失点し、立ち上がりの悪さが際立った日本だが、最終戦は修正、集中して試合に入った。日本は第1ピリオド2分、ハンガリーがペナルティで1人が2分間の退場。パワープレーのチャンスを得たが守りを崩しきれず。さらにハンガリーはペナルティを連発し、日本優位な試合展開となったが得点が奪えなかった。
第1ピリオド残り3分で今度は日本は立て続けにペナルティを犯し、2人が2分間の退場。3人対5人のキルプレーを迎えたがこの最大の危機的状況を守り切った日本。第1ピリオドはハンガリーの9本のシュートをキーパーの成澤優太(36)が好セーブ見せ、無失点で切り抜けた。
第2ピリオド、日本は佐藤航平(27)が持ち込みシュートを放つが、キーパーにセーブされ、ゴールの枠に当たり外れた。第2ピリオド16分、日本はパワープレーのピンチでディフェンスが大きく崩されるとハンガリーに先制点を許した。
3戦連続で先制された日本は第3ピリオド、ハンガリーの反則で、キーパーと1対1のペナルティショットのチャンスを得たが、佐藤が決められず。それでも直後にパワープレーのチャンスで平野裕志朗(28)からのパスをキャプテンの中島彰吾(30)がシュートを決め、1対1の同点に追いついた。
勢いに乗った日本は第3ピリオド5分にはゴール前の混戦から最後はハリデー慈英(27)が押し込み2対1と勝ち越した。両チーム合わせて13のペナルティが出る荒れた試合となったが、最後まで地元ハンガリーの猛攻に耐えた日本、3試合連続の逆転勝ちで3連勝、8月に行われる最終予選出場を決め、28年ぶりの冬季五輪出場に大きく前進した。
試合後、キャプテンの中島は「ハンガリーに勝てました。日本からたくさんの応援、本当にありがとうございます。本当に力になりました。次の最終予選に向けて日本代表としてしっかり活動していきたいと思います」と笑顔を見せた。
ミラノ・コルティナダンペッツォ冬季五輪アイスホッケー競技には12ヶ国が出場するが、すでにランキング上位の8か国と開催国のイタリアは予選無しで出場が決まっていて、残り3枠の五輪出場権を予選で争っている。
日本は今回3次予選を勝ち抜き、今年8月の最終予選進出を決めた。そして最終予選は、ここからスタートするランキング9位から17位の9ヵ国と3次予選から勝ち進んだ3ヵ国の計12ヵ国が、4ヵ国ずつ3つのグループに割り振られてリーグ戦を戦い、それぞれのグループ1位がオリンピック出場を果たすことになる。日本は2大会ぶりに最終予選進出、長野以来、28年ぶりの五輪出場が期待される。














